熊本スピリッツ(精神)
 「温故知新」という言葉があります。

 少し古い話ですが、明治27年旧制第5高等学校の教授であったラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が五高生を前にして「極東の将来」という講演をいたしましたが、その中で「思うに日本をして将来その大をなさしめるものがありとせば、それは一にかかってこの九州、あるいは熊本精神を維持涵養することにある。
  熊本精神、それは簡易・善良・素朴を愛し、日常生活で無用の贅沢と浪費とを憎む精神である・・・」
と述べたということであります。

 ハーンは日本をこよなく愛し、妻を娶り我が国に骨をうずめました。
礼儀があり、侠気にたけ、献身的で信義のある日本に心から愛着を感じたということであります。
 そのハーンにとって熊本精神は日本の理想像であったのでしょう。

 古来、熊本は簡易・善良・素朴を美風とし、質実剛健の気風をその伝統としてきました。旧制五高の校風が「剛毅朴訥」だったのもこの熊本の風土に由来しているといえます。

 現在の我が国は、残念ながら道義の廃頽がいたるところに見られます。特にわけの分らぬ理由で人を殺したり、、年寄りを食い物にするような詐欺事件が横行するなど言語道断であります。

 また生活全般に、熊本精神に反した「無用の贅沢と浪費」がみられるのも事実であります。

 このような現状を何とかしなければなりません。ふるきをたずねて 新きを知るという故事のとおり、過去の日本や熊本を振り返り、失われた日本人の魂・熊本スピリッツを回復しなければならないと思います。

 それはなんと言っても教育の力にかかっています。

  閑に任せて思いつくままに書き留めました。
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by bukkin | 2008-08-10 19:15 | 思考・愚考


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