ブッキンと年金の話 16
 昨日、トラックバックについて色々書きましたので、年金の話を貼り付けていません。
理由は、忘れていたからではないのです。

 どうしてだと思いますか?
そうです!!トラックバックの欠点を出来るだけ避けたいからです。

 どんな欠点だって?
トラックバックについてカキコした中に述べていますが、改めて申しますと、トラックバックした記事は、自分のブログの最新記事として掲載されるために、それ以前に書いた記事がトラックバックした記事の下に繰り下がり、見えなくなってしまうからです。

 では、年金の話を貼り付けましょう。

  ブッキンと年金 16

 前回、平成12年4月からの改正についてお話いたしましたが、もう一つ平成6年の制度改正に触れなければなりません。

 なぜならば、昭和16年4月2日以降に生まれた人(平成13年4月1日以降60歳に達する者)は、生年月日によって60歳から支給される退職厚生(共済)年金額のうち定額部分の支給開始年齢が、段階的に65歳まで引き上げられるからです。

 このことはすでに決定していることなので、昨年の改正時には改正内容に入っていません。それが今年の4月1日から始まるのです。

昭和16年4月2日~18年4月1日に生まれた人は、61歳から支給
 〃 18年4月2日~20年4月1日    〃      62歳  〃
 〃 20年4月2日~22年4月1日           63歳  〃
 〃 22年4月2日~24年4月1日    〃      64歳  〃
 〃 24年4月2日~                    65歳  〃 

 以上のように2年おきに年齢が引き上げられるのです。これはあくまでも定額部分であって、退職厚生年金(共済年金)は今までどおり受給できます。加給年金の対象となる配偶者がいる場合は、定額部分が支給されるその時点から支給されることとなります。定額部分とは老齢基礎年金の部分と考えた方が分りやすいと思います。

 年金制度の改正についてお話をしてまいりましたが、生活費を必要とする時に、実際に生活を支える、役に立つ年金を受給できなければ意味がありません。

 その人がいくら払い、どれだけ受け取れるのか?公的年金は得か損か?という議論をしても、その戻ってくるものが老後の生活を支える、役に立つものでなければ意味がありません。

 公的年金は世代間扶養を基本とする仕組みでありますから、長期間にわたる生活水準や賃金などの上昇を踏まえた給付を約束することができるのであります。

 一方、私的保険(個人年金)は実際問題として、公的年金のような約束はできないことに考えをめぐらすことが必要であります。

 個人年金は、企業が売り出している商品なのです。企業は当然ながら利潤を追求いたします。個人の積立金を運用し、その範囲内でしか考えられていません。

 年金給付は企業の利潤や諸経費を差し引いた残りが充てられることになります。
もちろん、物価にスライドしたり、インフレに対応したりはしません。
  
 今年65歳になり、老齢基礎年金を受給できるようになった人が20歳であった頃、すなはち45年前、給料はいくらだったのでしょうか?そして現在、20歳の若者の月給はいくらでしょうか?比べてみればよく分ります。考えただけでも大きな経済変動があったことが分ります。
 
 現在の時点で遠い将来の長い老後の生活に必要な資金を予測することはきわめて困難といえるでしょう。

 公的年金は45年後から60年後といった遠い将来の長い老後に、実質的な生活を保障することを目的としています。そのため、物価や賃金水準の上昇に応じて5年に一度は年金水準を見直す仕組みになっています。

 個人年金や貯蓄は、払った金額に利子がついて戻ってくるということが基本的な仕組みであります。

 長くなりますので、今日はここまでにします。  ではまたお話します。

   ~bukkin~

※ 以上の話は、3年前の記事です。今年の改定を述べたものではありません。

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by bukkin | 2004-10-21 10:14 | ブッキンと年金の話


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